剣道は一般的に武道と捉えられています。
しかし、最近ではスポーツの一つ(運動・趣味の一環)として剣道を始める人も多いのではないかなと思います。
これはこれで時代の流れでもありますし、特に問題ないと私は思います。
では、「武道」とはなんでしょうか?
一般的に武道とは以下のように定義されます。
・日本の伝統的武術を修行することを通じて心技体を鍛えてより良い人間を目指して歩み続ける道のこと
ここで「より良い」人間とは何でしょうか?
段位が高いことや称号を得ていることが良い人間でしょうか?
個人的にはそんなことは全くないと思います。
これらは剣道の技術の体得のレベルと知識の深さを示す基準であって、社会人として立派かどうかには全く関係はありません。
武道の世界で言う「より良い人間」とは、高みに至れば至るほど驕ることなく、どこまで行っても自分はまだ発展途上という意識を持った上で育ててくれた社会と次の世代のために自分のできることはお返ししていく立ち居振る舞いをする人なのではないかと思います。(筆者私見)
ただ、残念ながら剣道界においては段位を中心とした身分社会で、段位が上がったことで驕り高ぶった立ち居振る舞いをする人も少なくありません。(分かり易く言えば調子に乗って人を見下している)
それはどの世界でも同じだと思いますし、人は調子に乗ると失敗するのは歴史が証明しております。(国すら亡ぼす理由はそこに見出すことが出来るのです)
この辺は剣道がダメというより、個人の特性でしょうが、人を「先生・先生」と下におかない扱いを続けていると、そういう人物の調子に乗る特性を助長するのだろうなと思います。
「剣道は礼に始まり、礼に終わる」これは素晴らしい理念ですが、この理念を振りかざしてくる人ほど稽古内での礼儀作法はともかく、礼を失した行いをする気がします。
武道としての正しい在り方はまだまだこれから追求していく必要は剣道界全体であるのだろうなと思います。
同志会では子供達の健全な発育を目指して時に厳しく、時に優しく、一人一人の目指すところ、特性に合わせて向き合っていきたいと思っております。
武道として志す方、スポーツとして楽しみたい方、いずれも歓迎です。
自戒を込めて
狛江剣道同志会 事務局 加藤 恭央
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